古いタイヤのリスク
先日、大型トラックで一本新品交換、一本パンク修理の依頼がございました。
内容的にはスペアに吊してあるタイヤがパンクしてるので修理、リア外側のタイヤがバーストしてるので新品交換というものです。
詳しくお話しを伺うと、リア外側がパンクしたのでスペアに交換したらバーストしたというのです。
パンク修理は通常通り治ったので外側に戻し、新品はスペアにして作業終了したのですが、
バーストしたタイヤを見てみますと・・
タイヤサイドの両方がこの様に裂けております。
擦った傷や、大きな外傷などは確認出来ず。
パンクの原因となるような異物の踏み抜きもありません。ただタイヤ内面には低圧で走ったような痕跡がありますが、大きな熱が入った様子はごさいません。
そこで製造番号、いわゆるセリアルナンバーを見て見ますと・・
色々刻印がありますが、四桁の数字が製造した年、週です。
このタイヤは3410なんで
2010年の34週製造となります。
つまり11年前なんすね。
一般的には約5年を目安に残溝に関係なく交換を推奨しております。
かなり対応年数を超えた感じですね。
さらにスペアタイヤの管理状態は不明ですが、低圧で走行した痕跡を考慮しますと
長期に渡りスペアタイヤを使用しておらず、充填空気圧が自然漏れにより低圧になり、低圧のまま、車両に装着、走行。経年劣化により部材の強度が低下、バーストに至ったのではないかと推測しました。
車両が廃車までパンク等でスペアタイヤを使用しない事にこしたことはないんですが、ここは定期的な交換、ローテーション、エア補充をお勧め致します。
いざという時、使えないスペアタイヤは本末転倒でごさいます。